
10月上旬に記録的な大型台風22号・23号の襲来で、八丈島は大きな被害を受けました。
八丈島の伝統的食品「くさや」も断水、停電で工場が破損を受け、「くさや菌」の保存状態にも危険が迫ってきています。
この八丈島の伝統的食品「くさや」を守るべく、緊急チャリティー公開コンテストとしてオンラインで開催されました。
プログラムは最初に未病総研代表理事福生吉裕より開会の挨拶でスタートしました。
その中で福生代表は、未病総研の活動内容と「未病ケア無形文化遺産」の開催趣旨の説明がありました。
この「未病ケア無形文化遺産」は、今までに2商品が認定を受けていますが、これからも伝統的な食品に科学的知見を加味した「未病ケア無形文化遺産」として認定、発展させていきたいと話がありました。
続いて八丈島水産加工業協同組合代表理事組合長の長田隆弘さんから「島で育まれた発酵の賜物“くさや”」というテーマで発表がありました。
長田さんから八丈島の今回の台風の被災状況の説明があり、大きな被害の状況が確認できました。
続いて八丈島「くさや」の歴史や製造方法、特徴など詳しいがあり、「くさや」は食品成分からタンパク質、カルシウムが多く、脂質が少ないのが特長と機能性について説明がありました。
そして島の人たちから愛され続けられている欠かせない食文化だと改めて感じました。
また長田さん自身が筑波大学付属小学校などで「くさや」の出張授業を行うなどして、若い人への「くさや」の認知、普及にも力を入れています。
さらに東京農業大学との共同研究が行われており、くさや菌から乳酸菌を分離し、「くさやヨーグルト」の製造している報告がありました。
続いてコメンテーターからの質疑応答に移りました。
最初は早稲田大学招聘研究員ナノ・ライフ創新研究機構部門長の矢澤一良先生からは、伝統的な食文化の継承に力強い気持ちが感じられた。
また「くさや」液を守りぬく方法について質問があり、長田さんからは今後は定期的な「くさや」液の保存、継続に力を入れているとの応答がありました。

また「くさや乳酸菌」を発展させ、いろいろな製品化へ結びつけられたら良いと思うと結びました。
続いて健康支援機構理事長の手代木秀一先生からは、八丈島での自家消費の「くさや」づくりの現状についての質問には、ほとんど自家消費の「くさや」づくりがなくなっていることが説明されました。
また「くさや」産業の継続には新しい製品づくりを進めるべきとの手代木先生の意見がありました。
最後に消費者コメンテーターの鎌田普明さんは「くさや」がSDGsの点からも是非継続してほしいと思っていると話しました。
続いて会場の参加者からの質疑応答に移り、東京農業大学応用生物化学醸造化学科准教授の鈴木敏弘先生から、神秘の発酵食品と呼んでいる「くさや」の認知度の拡大に努めていることと、「くさや」液の保存や保護にサイエンス的な場面での研究を進めていることが報告されました。
東京都大島支庁産業課課長代理の国分翔伍さんからは、長田さんの熱意が大事で、「くさや」の消費促進に協力していきたいとお話がありました。
コメンテーターの皆さんと参加者からの質疑応答が終わった後、参加者による評価が行われました。
これは参加者が今回の発表が評価できると思ったら、リアクションボタンで「いいねマーク」を表示する方法です。
参加者の皆さんからは多くの「いいねマーク」が出ました。
この公開コンテストは、多くの方からの意見も参考に認定の基準にしています。
最後に福生代表理事から閉会の挨拶があり、発表者、コメンテーター、参加者が三位一体となった良いコンテストだったと評価しました。
干物は過酸化脂質が多く、身体に良くないと一般的に思われているが、「くさや」は焼くことで過酸化脂質は激減し、身体には悪影響を及ぼさないことが25年前の八丈島住民健診の調査で「くさやパラドックス」として報告されていることが報告されました。
機能性にも安心な「くさや」をぜひ応援したいと締めくくりました。
今回の公開コンテストは、八丈島の長田さんの元気で前向きな姿勢に勇気をもらいましたし、コメンテーターや参加者の皆さんからの激励や応援の話につながり、とても充実した公開コンテストでした。
1週間後審査委員会が開かれ、コメンテーターの皆さんのご意見と参加者の皆さんの評価に基づき、八丈島の「くさや」が「未病ケア無形文化遺産」に認定されました。
(報告:早乙女和雄)
八丈島の「くさや」を応援しよう!


