川嶋みどり先生を囲む懇話会を開催いたしました。

川島みどり先生を囲む懇話会が6月22日(日)オンラインで開催されました。
当日は15名の賛助会員、未病サポーター、一般の方が参加され、内8名は看護師さんでした。

最初に未病総研福生吉裕代表理事から開催の趣旨説明があり、病院の中でしか活動しなかった看護師さんが、病院から出て、地域で「コミナス」として活動されている方たち知り、未病ケア活動として協働できると思い、川嶋先生のご協力を頂きこの会を開催することになったと話がありました。
続いて川嶋みどり先生からご挨拶があり、医療は病気の治療が中心で、看護も同じだったがそうした中、未病の人が多くいて未病に看護が寄り添っていくことが重要だと思いました。そして皆で看護が未病の中でどういう役割を果たせるかを話し合う会にしたいとお話がありました。

続いて15名の皆さんの自己紹介に移り、皆さんからは憧れの川嶋先生の著書を読みましたとか、川嶋先生との対話やお話の期待の声が聞かれました。

その後坂本朋子さんから、コミュニティーナースについて、コミュニティーナースは病院でなく、街の中にいて一人ひとりと繋がり、人を元気にするケアを行う人たちで、地域の中でアプローチ、活動することで地域の人たちの健康保持・未病改善に効果を上げていますと説明がありました。

その後、地域で未病ケア活動をされている4名の看護師さんから、様々な事例を交えた活動内容の報告がありました。4名の看護師さんの活動報告は以下の通りです。

高山由香利さん(栃木):and nurseという組織を2名で立ち上げ活動しています。
病院を飛び出して、よりリラックスできる場所でより暮らしの近い場所で、病院にも家族にも友人にも伝えられない想いに寄り添っています。
どこでやるからでなく、何が出来るかが大切だと思っています。

坂本朋子さん(栃木県):移動スーパーをやりながら、地域とかかわりを持ち、ケアに繋げています。
特にご高齢者との関り、サポート、ケアをして感謝されています。
また「暮らしの保健室」活動もしています。住民の方との健康相談は、住民からの信用に繋がっています。

須長美代子さん(埼玉県):訪問介護、在宅介護という介護業務をやっています。
また学生達から高齢者との接点がなく、実体がわからないとの声があり学生を教える立場から、未病看護の必要性を教えていきたいと思います。

佐藤優美さん(栃木県):コミナス活動やスエ―デンハンドセラピー活動、認知症キャラバンメイト活動、上三川地域を好きになる活動など4つの活動を同時に行い、地域の人々の思いに寄り添い、心のケアをしながらほっとできる居場所づくりをしています。
「ふれあい」が大切で、ふれあうことで「ふれあい」の好循環を生み出しています。

4名の方の発表の後、川嶋みどり先生から次のコメントがありました。
それぞれの方が地域で立派な活動をされていることに感動しました。
いまの看護は「暮らし」目線がかけています。
若い人には「暮らし」目線の必要を話してほしいです。
また被災地支援モデル「て・あーて」の活動報告があり、医療に依存しない自然治癒力を引き出すケア活動をしてきました。
ケアを媒体として人と繋がれば、心を開いてくれると実例を交えてお話をしていただきました。

今回の川嶋先生を囲む会は予定時間を30分も超過する盛り上がりで、参加者の皆さんがたくさんのことを理解し、学んだことと思います。

少子高齢社会の進行で、国民皆保険制度の維持が難しくなっています。今回発表された4名の皆さんの様にこの問題に対応するためにも地域での「未病ケア看護」が広がることを願っていますし、未病総研はその活動を応援してまいります。

(報告:早乙女和雄)


6/22(日)川嶋みどり先生を囲む懇話会で活動報告をした看護師さんの感想文です。

須長美代子さん

私にとっての川嶋みどり先生は、尊敬という言葉より、看護を学ぶ教本そのものです。
先生から得た看護の力、あるべき姿をこれまでもずっとバイブルとして活用してまいりました。
初めてお話を直接聞くという機会に恵まれた事にただ感動です。

当日、私は再び学ぶ姿勢で臨みました。
しかし、先生が仰られた一人ひとりが主体性をもつこと、自らの活動を振り返り課題を見つけ知恵を出し合う、そこに真の気づきと学びがあるのだ、と。
むしろ先生の方こそが学びを得ようとしている前向きさに感動と敬意、そして奮起させられた時間でした。
看護とは、暮らし目線である。人の暮らしと共にある。
だからこそ、未病看護として看護の実践は必ずや重要な担い手になれると、先生の一つ一つから確信しました。
前例のないまだ世の中にない試みになります。
コミナスの皆さんと共に、先生のお知恵を借りながらも前進したいと思います。
次回再びお話しできます事を目標に、実践あるのみです!ありがとうございました。

高山由香利さん

この度は憧れの川嶋先生を始め、ご参加下さった皆様の前で、私たちが地域で取り組んできた「&nurse」の活動をお話しする機会をいただき、大変光栄に思っております。

&nurseの活動は、地域の皆様に寄り添い、共に歩んできた証です。
今回、皆様に私たちのこれまでの挑戦をお伝え出来たことを、嬉しく感じています。
「現代未病」が更に認知され、信頼できるケアシステムを確立することは、地域社会の喫緊の課題だと認識しています。

今回ご縁を頂いた皆様と共に、それぞれの知識や経験を持ちより、良い未来を築くための知恵を出し合っていきたいと強く願っています。
この素晴らしい機会に感謝いたしますとともに、今後ともご指導、ご鞭撻のほど、よろしくお願い申し上げます。

佐藤優美さん

先日は素敵な機会をいただき、ありがとうございました。
看護師が病院から飛び出て、様々な活動にチャレンジしていることは、今後の未病や地域看護に良い影響をもたらすと考えます。
川嶋みどり先生からいただいた言葉で・本来看護師しか(人に)触れてはならない・(地域でタッチする場合)看護師ということを伝えていく 個人的にはとても背中を押していただけました。
「手当て」を大切にする川嶋みどり先生だからこその素敵な言葉をありがとうございます。未病×看護、想いや目指すものは1つ。どのように形にしていくか、これからの皆様とのZoom会議では、ワクワクしながら話を進めてまいりたいと思います。
未病総研の皆様、川嶋みどり先生、参加された皆様とのご縁に感謝です、有難うございました。

 坂本朋子さん

川嶋みどり先生と言えば、看護技術の教科書や資料に載っていないことはない位大きな存在である。
先日の懇話会でも、看護とはハートと技術と知識があってこそであると仰っておりました。改めて今回の懇話会では、更に深く、看護と病気について川嶋先生のお話を伺うことが出来、有意義な時間となりました。
川嶋先生のお話にはナイチンゲールの理論が出てくることが多く、特に「あらゆる病気は回復過程」とし、人の持つ生命力を促進させる技術、癒しの力を看護はもっていると話してくださいました。

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